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吐き気・嘔吐について

吐き気や嘔吐は、体を守るための防御反応ですが、日常生活に大きな影響を与えるつらい症状です。食事が摂れない、水分が保てない、仕事や家事ができないなど、QOL(生活の質)を著しく低下させます。
単なる食べ過ぎや胃腸炎から、重大な病気のサインまで、原因は多岐にわたります。大阪市福島区のファミリークリニックきじまでは、総合内科専門医として、症状の原因を的確に診断し、吐き気を抑える治療と根本的な原因への対処を行います。
こんな症状はありませんか?
緊急性の高い症状
- 血が混じった、コーヒーかすのような色の嘔吐
- 激しい頭痛を伴う嘔吐
- 意識がもうろうとする
- 激しい腹痛を伴う嘔吐
- 脱水症状(めまい、口渇、尿が出ない)
- など
これらの症状は緊急治療が必要です。すぐに受診してください。
早めの受診をおすすめする症状
- 3日以上続く吐き気
- 体重減少を伴う慢性的な吐き気
- 食後に必ず吐き気がする
- めまいや耳鳴りを伴う
- 妊娠の可能性がある
- など
早期診断により、適切な治療が可能になります。
吐き気・嘔吐の種類と特徴
急性の吐き気・嘔吐
突然始まり、数日以内に改善することが多いです。急性胃腸炎、食中毒、めまい症などが原因となります。激しい嘔吐により脱水症状を起こすことがあるため、水分補給が重要です。
慢性的な吐き気
数週間以上続く吐き気は、消化器疾患、代謝性疾患、心因性などが原因として考えられます。生活習慣や心理的要因も関与することがあります。
嘔吐の性状による分類
胃液のみ、未消化物、胆汁様(黄緑色)、血性など、嘔吐物の性状は診断の手がかりとなります。
吐き気・嘔吐の原因
消化器系の原因
急性胃腸炎、食中毒、胃潰瘍、腸閉塞、胆石症などが代表的です。食後の吐き気は胃の病気、右上腹部痛を伴う場合は胆嚢の病気を疑います。
消化器以外の原因
脳の病気(脳腫瘍、髄膜炎)、内耳の病気(メニエール病)、心臓の病気(心筋梗塞)、腎不全、糖尿病性ケトアシドーシスなど、様々な病気で吐き気が起こります。
薬剤による吐き気
抗がん剤、抗生物質、痛み止め、鉄剤などが吐き気を引き起こすことがあります。服用中の薬がある場合は必ずお伝えください。
心因性の吐き気
ストレス、不安、うつ病などが原因となることもあります。公認心理師の資格を活かし、心理面のサポートも行います。
特に注意が必要な吐き気
妊娠の可能性
妊娠初期のつわりは一般的ですが、重症妊娠悪阻では入院が必要な場合もあります。妊娠可能年齢の女性は、妊娠の可能性をお伝えください。
脳の病気のサイン
突然の激しい頭痛、項部硬直、意識障害を伴う嘔吐は、くも膜下出血や髄膜炎の可能性があります。緊急対応が必要です。
めまいを伴う場合
回転性めまいと嘔吐は内耳の病気でよく見られます。良性発作性頭位めまい症、メニエール病などが考えられます。
検査と診断
問診と診察
症状の始まり、頻度、誘因、随伴症状を詳しくお聞きします。腹部診察、神経学的診察により、原因を推定します。
必要に応じた検査
血液検査で電解質異常、炎症、肝腎機能を確認します。症状により、腹部エコー、心電図などを実施。重篤な病気が疑われる場合は、連携医療機関でCTやMRI検査を行います。
治療方法
吐き気を抑える治療
制吐薬(吐き気止め)を症状に応じて処方します。漢方薬(半夏瀉心湯など)を処方することもあります。
原因に応じた治療
感染症には抗生物質、逆流性食道炎には胃酸抑制薬、めまいには抗めまい薬など、原因疾患の治療を行います。
脱水の予防と対処
少量ずつ頻回に水分を摂取するよう指導します。経口補水液を用いるとより効果的です。嘔吐が激しく水分が摂れない場合は、点滴による補液を検討します。
食事の工夫
症状が落ち着いたら、消化の良いものから少しずつ開始します。冷たいもの、さっぱりしたものが食べやすいことが多いです。においの強いものは避けましょう。
