脂質異常症

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脂質異常症について

脂質異常症につい

脂質異常症は血液中のコレステロールや中性脂肪の値が異常になる病気です。「沈黙の病気」と呼ばれ、自覚症状がないまま動脈硬化が進行し、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こします。

日本人の4人に1人が該当し、食生活の欧米化により増加傾向にあります。大阪市福島区のファミリークリニックきじまでは総合内科専門医として、検査値だけでなく、患者様の生活背景や他の危険因子も考慮した総合的な治療を行います。

こんな症状はありませんか?

脂質異常症自体は無症状ですが、進行すると以下の兆候が現れることがあります。

  • まぶたの黄色い塊(黄色腫)
  • 角膜の白い輪(角膜輪)
  • アキレス腱の肥厚
  • 手のひらの黄色い線
  • 皮膚の黄色い結節
  • など

これらは重症例で見られる所見で、多くの方は健康診断で初めて指摘されます。

脂質異常症の種類と診断基準

高LDLコレステロール血症

「悪玉コレステロール」と呼ばれるLDLコレステロールが140mg/dl以上の状態です。血管壁に蓄積し、動脈硬化の最大の原因となります。

低HDLコレステロール血症

「善玉コレステロール」と呼ばれるHDLコレステロールが40mg/dl未満の状態です。血管壁のコレステロールを除去する働きが低下します。

高トリグリセライド血症

中性脂肪(トリグリセライド)が150mg/dl以上の状態です。食後に上昇しやすく、肥満や糖尿病と関連が深いです。

診断基準値

空腹時採血での値で判定します。境界域(LDL 120-139mg/dl)でも、他の危険因子があれば治療対象となります。

脂質異常症の原因

生活習慣による要因

飽和脂肪酸(肉の脂、バター)の過剰摂取、運動不足、肥満、喫煙、過度の飲酒が主な原因です。特に内臓脂肪の蓄積は、中性脂肪を上昇させ、HDLを低下させます。

体質的な要因

遺伝的要因が強く、家族性高コレステロール血症は500人に1人の頻度で存在します。若年から動脈硬化が進行するため、早期診断が重要です。加齢、閉経も脂質代謝に影響します。女性は閉経後、LDLが急上昇することがあります。

二次性脂質異常症

甲状腺機能低下症、糖尿病、腎臓病、肝臓病などが原因となることがあります。ステロイド薬、利尿薬なども脂質値を悪化させます。原因疾患の治療により改善することがあります。

脂質異常症が引き起こす病気

動脈硬化への影響

LDLコレステロールが血管壁に入り込み、酸化されることでプラーク(粥腫)を形成します。プラークが破れると血栓ができ、血管を詰まらせます。これらは全身の血管で起こり、臓器障害の原因となります。

心臓病のリスク

冠動脈硬化により狭心症、心筋梗塞のリスクが高まります。LDLが高いほど、HDLが低いほどリスクは上昇し、両方異常がある場合はさらに危険です。

脳血管疾患のリスク

脳梗塞、一過性脳虚血発作のリスクが上昇します。頸動脈の動脈硬化は、脳血流低下や塞栓の原因となります。

その他の合併症

末梢動脈疾患(足の血管が詰まる)、急性膵炎(中性脂肪が著しく高い場合)、脂肪肝などを引き起こします。

 

検査と診断

血液検査で総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪を測定します。non-HDLコレステロール(総コレステロール-HDL)も重要な指標です。必要に応じて、アポ蛋白、リポ蛋白分画も測定します。

中性脂肪は食事の影響を受けるため、12時間以上の絶食後に採血します。アルコールは前日から控えることが大切です。

治療方法

食事療法

飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸(魚油、オリーブ油)を増やします。コレステロールは1日200mg以下に制限。食物繊維を1日25g以上摂取し、コレステロールの吸収を抑えます。中性脂肪が高い場合は、糖質とアルコールの制限が重要です。

運動療法

週150分以上の有酸素運動により、HDLが上昇し、中性脂肪が低下します。ウォーキング、水泳、サイクリングなど、継続可能な運動を選びましょう。

薬物療法

スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)がLDL低下の第一選択薬です。効果不十分な場合は、エゼチミブ、PCSK9阻害薬を追加します。中性脂肪にはフィブラート系薬、EPA製剤を使用。副作用を確認しながら、最適な薬剤を選択します。

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