咳について

咳について

咳は体を守る大切な防御反応です。気道に入った異物や分泌物を排出することで、肺を清潔に保ちます。しかし、長引く咳は日常生活に大きな影響を与えます。夜眠れない、会話が困難、仕事に集中できないなど、咳でお悩みの方へ適切な診断と治療を提供いたします。

過度な咳は体力を消耗させ、胸や腹部の筋肉痛、不眠、時には肋骨の骨折を引き起こすこともあります。大阪市福島区のファミリークリニックきじまでは、総合内科専門医として、風邪による一時的な咳から、治療が必要な慢性的な咳まで、原因を多角的に評価し、幅広く対応いたします。

こんな症状はありませんか?

緊急性の高い症状

  • 血痰が出る
  • 呼吸困難を伴う激しい咳
  • 胸痛を伴う咳
  • 高熱と激しい咳が続く
  • など

 
これらの症状がある場合は、すぐに受診してください。重大な病気の可能性があります。

早めの受診をおすすめする症状

  • 3週間以上続く咳
  • 夜間や早朝に悪化する咳
  • 徐々に悪化している咳
  • 体重減少を伴う咳
  • 喫煙歴があり、咳が変化した場合
  • など

 
長引く咳には必ず原因があります。早期診断により、適切な治療が可能になります。

咳の種類と特徴

痰を伴う咳(湿性咳嗽)

痰が絡む咳は、気道の炎症により分泌物が増加している状態です。痰の色や性状から、原因を推測できます。
透明な痰はウイルス感染やアレルギー、黄色や緑色の痰は細菌感染の可能性があります。血が混じる場合は、気管支炎や肺炎、稀に肺がんなどの可能性も考慮します。

痰を伴わない咳(乾性咳嗽)

空咳とも呼ばれ、咽頭や気管の刺激により起こります。風邪の初期、アレルギー、逆流性食道炎、薬の副作用などが原因となります。
特に就寝時に悪化する乾いた咳は、咳喘息や逆流性食道炎の可能性があります。

期間による分類

期間により考えられる原因が異なるため、いつから咳が始まったかは重要な情報です。期間と考えられる原因の関係は次の通りです。

急性(3週間以内)

風邪などの感染症が主な原因であることが多いです。

遷延性(3~8週間)

感染後咳嗽と呼ばれる感染後に咳だけが続く状態や、百日咳などが疑われます。

慢性(8週間以上)

喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性疾患の可能性が高いです。また逆流性食道炎によってのどが炎症を起こし、咳が出ることもあります。

咳の原因となる病気

感染症による咳

風邪、インフルエンザ、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症が最も多い原因です。マイコプラズマ肺炎や百日咳は、長期間咳が続く特徴があります。
結核も忘れてはいけない病気です。2週間以上の咳、微熱、体重減少がある場合は検査が必要です。

アレルギー・喘息による咳

花粉やハウスダストによるアレルギー性の咳は、特定の季節や環境で悪化します。咳喘息は、喘鳴(ぜんめい:ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音)を伴わない咳だけの喘息で、見逃されやすい病気です。
夜間から早朝に咳が悪化する、冷気や運動で誘発される場合は、喘息の可能性があります。

 

その他の原因

逆流性食道炎

胃酸が逆流し、のどを刺激して咳が出ることがあります。

心不全

心臓の機能低下により、肺に水が溜まり咳が出ます。

薬の副作用

血圧の薬(ACE阻害薬)で空咳が出ることがあります。

心因性

ストレスや不安が原因の咳もあります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

長期喫煙者に多く、慢性的な咳と痰が特徴です。

 

長引く咳にご注意

3週間以上続く咳

感染後咳嗽といって、風邪の後に咳だけが残ることはよくあります。しかし、3週間以上続く場合は、他の原因を考える必要があります。
場合によっては咳喘息、副鼻腔気管支症候群、逆流性食道炎などが隠れていることがあります。放置すると慢性化し、治療が困難になることもあります。

見逃せない病気のサイン

肺がん、間質性肺炎、肺結核など、重大な病気が原因の場合もあります。特に喫煙歴がある方、50歳以上の方は注意が必要です。
体重減少、血痰、胸痛を伴う場合は、詳しい検査をおすすめします。

検査と診断

問診と診察

咳の性状、持続期間、悪化要因、随伴症状などを詳しくお聞きします。聴診により、肺の音を確認し、喘鳴や雑音の有無を評価します。
職業歴、喫煙歴、ペットの有無、服薬歴も重要な情報です。環境要因が咳の原因となることもあります。

必要に応じた検査

症状に応じて、血液検査でアレルギーを調べたり、呼吸機能検査で喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の可能性を調べたりします。

治療方法

原因に応じた治療

感染症には抗菌薬、喘息には吸入ステロイド、逆流性食道炎には胃酸抑制薬など、原因疾患に対する根本的な治療を行います。
咳喘息は早期治療により、典型的な喘息への移行を防げます。適切な診断と治療開始のタイミングが重要です。

咳を和らげる薬

中枢性鎮咳薬、去痰薬、気管支拡張薬など、症状に応じて処方します。漢方薬も効果的で、麦門冬湯や半夏厚朴湯などを体質に合わせて選択します。

生活上の工夫

加湿器の使用、十分な水分摂取、禁煙は咳の改善に効果的です。刺激物の摂取を控え、規則正しい生活を心がけることも大切です。

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