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風邪とは

風邪は正式には「急性上気道炎」と呼ばれ、鼻やのどなど上気道に起こる感染症です。主な原因はウイルス感染で、年間を通じて発生しますが、特に季節の変わり目や冬場に多くなります。
成人は年に2~4回、子どもは6~8回程度かかるとされ、最もありふれた病気の1つです。多くは1週間程度で自然に回復しますが、体力が低下している時や持病がある方は長引くこともあります。
主な原因ウイルス
風邪の原因となるウイルスは200種類以上存在します。ライノウイルス(30~50%)、コロナウイルス(10~15%)、アデノウイルスなどが代表的です。
ウイルスは咳やくしゃみの飛沫、手を介した接触により感染します。人混みや密閉空間では感染リスクが高まるため、予防対策が重要です。
こんな症状の方は早めに受診を
こんな症状がある方は受診をおすすめします。
- のどが痛い、イガイガする、声がかれる
- 鼻水が出る、鼻が詰まる、くしゃみが続く
- 咳や痰が出る
- 息苦しさを感じる
- 発熱がある、悪寒がする
- 頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感を伴う
- 食欲が出ない、吐き気がする
など
また、特に下記のような症状がある方は単純な風邪ではない可能性があります。
- 39℃以上の高熱が3日以上続く
- 激しい頭痛や首の硬直
- 呼吸困難や胸の痛み
- 黄色や緑色の痰が大量に出る
- 1週間以上症状が改善しない
- 耳の痛みや聞こえにくさ
- 顔面の痛みや圧迫感
など
このような症状がある方は大阪市福島区のファミリークリニックきじまへお早めにお越しください。
症状の経過と特徴
風邪の症状は段階的に現れ、変化していきます。
初期(1~3日目)
のどの違和感、鼻の乾燥感から始まり、くしゃみ、鼻水が出始めます。透明でさらさらした鼻水が特徴的です。
ピーク期(3~5日目)
鼻水が粘り気を帯び、鼻づまりが強くなります。咳が出始め、微熱を伴うこともあります。全身のだるさや食欲低下も見られます。
回復期(5~7日目)
症状が徐々に軽くなり、鼻水の量も減少。咳だけが2週間程度残ることもありますが、日常生活への影響は軽減されます。
似た症状を示す病気
インフルエンザ
風邪とインフルエンザは症状が似ていますが、重症度が異なります。インフルエンザは急激に発症し、38度以上の高熱、強い全身症状(関節痛、筋肉痛)が特徴です。
当院では迅速検査により、15分程度でインフルエンザの診断が可能。早期診断により、抗ウイルス薬での治療が効果的に行えます。
新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症も、初期は風邪と似た症状を示します。発熱、咳、倦怠感に加え、味覚・嗅覚障害が特徴的な症状として知られています。
症状だけでの判別は困難なため、感染が疑われる場合は抗原検査を実施します。陽性の場合は、適切な隔離期間や治療薬の処方など、ガイドラインに基づいた対応を行います。
アレルギー性鼻炎
くしゃみ、鼻水、鼻づまりはアレルギー性鼻炎でも見られます。風邪との違いは、発熱がない、目のかゆみを伴う、特定の季節や環境で悪化するなどです。
症状が長期間続く場合は、アレルギー検査も検討します。原因を特定することで、適切な治療が可能になります。
起こりうる合併症
風邪で免疫力が低下すると、細菌による二次感染が起こることがあります。
副鼻腔炎
鼻の奥にある空洞(副鼻腔)に細菌感染が起こり、頭痛、顔面痛、黄色い鼻水が続きます。
中耳炎
特に子どもに多く、耳の痛み、難聴、発熱を伴います。
気管支炎・肺炎
咳が長引き、黄色や緑色の痰、息苦しさが出現。高齢者や持病のある方は特に注意が必要です。
診断と検査
問診と診察による評価
症状の経過、発熱の有無、周囲の流行状況などを詳しくお聞きします。のどの赤み、リンパ節の腫れ、肺の聴診により、風邪の診断を行います。
必要に応じた検査
症状が重い場合や、他の病気が疑われる場合は、血液検査で炎症の程度を確認。細菌感染の有無も判断できます。インフルエンザやコロナウイルスの迅速検査も実施可能です。
治療とケア
風邪はウイルス感染であることが多く、その場合抗生物質は効きません。そのためウイルス感染が予想される場合は症状を和らげる対症療法が治療の中心となります。
解熱鎮痛薬、咳止め、去痰薬など、症状に応じて処方。漢方薬も体質や症状に合わせて選択可能です。鼻水や鼻づまりには、点鼻薬で症状を緩和します。
合併症など細菌感染を起こしていると考えられる場合は抗生物質を処方するなど、症状に合わせて適正な治療方法をご提案いたします。
